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お散歩は、大事な情報収集源


お散歩は、大事な情報収集源


暑すぎたり、大雨が続いたりと、なかなか安定しないお天気が続きますね。

みなさま、一緒に暮らすご愛犬・ご愛猫たちはいかがお過ごしでしょうか?


こう暑いとおでかけはもちろん、お散歩さえゆっくり行くことができず、なんだか物足りなさを感じますね。そんなお散歩ですが、安心してお散歩に出られるようになった時のご参考になればということで、今回取り上げてみたいと思います。



お散歩ってなんでするの?


そもそも、お散歩ってなぜするのでしょうか?犬を飼う前から得る情報の中に「この犬種はお散歩少なめでも大丈夫」とか「お散歩マナー」みたいな話がよくあります。

「お散歩は当然行くもの」というのが常識として広まっていますね。

ではここで、お散歩の目的を改めて振り返ってみます。

・気分転換

・運動

・排泄

・外部との交流

このようなところが一般的でしょうか。



誰のためのお散歩?


お散歩の目的を確認しましたが、どれも大切なことばかりです。

そしてこれはもちろん全て犬のためです。一緒に行くと私たちも同じように気分転換したりはしますが、犬たちが外に出られる唯一の時間であることも忘れてはならないですね。



気分転換になってる?


いつも決まったコース、決まった時間を崩してみるのも良いかもしれません。コースが変わるだけで、一気に情報が広がるはずです。情報収集がさらに楽しくなるでしょうね。



行きたい所に行こうとしたらリードで引っ張り返されたり、歩きたくない/行きたくないという動かない犬たちを無理矢理リードで引っ張って連れて行くことは、彼らにとっては楽しくない状況だろうなと思います。さらには、自分の気持ちを理解してもらえていないんだと、気分転換どころか飼い主にがっかりしてしまうこともあるかもしれません。



リードを引っ張るにはワケがある?


お悩み相談でよく、お散歩しようとしてもずっと犬がリードを引っ張ってしまうというご相談もとても多いです。

いつも思うのは、リードに頼りすぎたコミュニケーションの結果かもしれません。

例えば、生まれて初めてのお散歩の時、興奮で勢い余ってということはあったかもしれませんが、そこまで強い引っ張りがあったでしょうか?



人の方がリードの存在に頼っていることも実は多くあり、チョンチョンとリードを引っ張って犬たちにメッセージを伝えようとする場面はよく目にします。

・犬が歩くの止めちゃったから促すためにチョンチョンとリードを引っ張った

・犬が行って欲しくない所に行こうとしたからリードで引き戻した

・犬が拾い食いしそうになったからリードを引っ張って遠ざけた

・横について歩いて欲しいからリードを短く張った状態のまま歩いた

などなど、実はこちらもリードを引っ張ってメッセージを伝える方法を取っていることが多いですね。リードを引っ張ることは犬だけでなくこちらもやっていることだと思うと、リードを引っ張る犬たちは、伝えたいことや希望があればリードを引っ張れば良いのだと学習しただけなのだと思います。



ですので、リードを強く引っ張り合ったり、強く引くような伝え方ではなく、小さな変化を感じ取ったり伝え合えればメッセージの伝え方も大きくなる必要がなくなるので、コミュニケーションの方法を変えるようなプログラムのご提案をよくします。

そして、そういうコミュニケーションに変えていけばさらにお散歩の時間が楽しくなりますよ。



運動はできているのか?


運動目的でお散歩をしているというお話もよく聞きます。

歩くのみのお散歩ということでいうと、犬たちが満足する運動量は得られないそうです。駆け足ぐらいで歩き続ければそういった効果も多少得られるそうですが、歩くだけでは走り回ったり泳いだりといったものと同じような運動量があると考えない方が良いということですね。



お散歩は排泄目的?


よく、「お散歩は犬のトイレが終わったら帰ってくる」という話も聞きます。個人的には、排泄を目的としたお散歩というより、知的好奇心を満たす時間だと考えています。

そして、排泄が外でしかできない状態にしておかないこともとても意識しています。

嵐や台風の時に外に出るのは非常に危険です。また、近年夏の酷暑で朝晩もあまり気温が下がらない日も少なくありません。

排泄のために危険と隣り合わせでお散歩するのはリスクが大きいと考えます。


また、マナーとしてもあまりどこでもかしこでも排泄をするというのを気をつけたいという思いもあります。

こちらでも少し触れましたが、色々なことに配慮して、排泄はお家の中でもできるようにしておくのが良いと考えています。




外部との交流も大事な時間


他犬や他人との交流も刺激的な時間の1つですね。

特に大きな刺激となるのが、たくさんの犬たちをみていると「匂いとり」だと感じます。

地面の匂いを一生懸命に嗅いでいたり、生垣をくんくんしていたり、出会った人や犬の匂いを嗅いだりと、あらゆるところを嗅ぐ行動を見るかと思いますが、これは情報収集のための匂いとりの行動であることが多いと思っています。



匂いの中には、思っている以上に様々な情報があり、それを確認することで満足したり安心したりすることが多いです。外でも匂いとりは私たちがSNSなどでフォロワーの投稿を見て元気を確認したり、投稿内容に「いいね!」と思ったりするようなことが匂いの確認の中で行われているような感じでしょうか。


他にも知ってる匂いの中に、これまで知らなかった匂いがあったりしてワクワクしたり、私たちの想像を超えた匂いの情報を犬たちは嗅ぎ取ることができるのかもしれないと思うと、熱心にくんくんするのも納得です。

ですので、お留守番が長かったり刺激不足が考えられる時は、鼻を使って匂いをとる時間を増やすことをアドバイスすることもあります。



お互いが楽しいお散歩を目指して


お散歩は、義務感や作業的なものではなくあくまでも犬と一緒に楽しむ時間として考えてみることで、これまでのお散歩中に起きる「どうして?」や「なんで?」の解決に繋がったり、何か変えてみることで新しい変化が起きるかもしれません。そういったことがQOL向上にもつながるかもしれませんね。




 

上原 愛裕美 ドッグトレーニングインストラクター D.I.N.G.O.認定インストラクター/A.D.I.C.T PROスペシャリティ(クリッカートレーナー)/FDET(タレント犬評価試験)ジャッジ 人道的かつ科学的なフェアトレーニングをもとに、人も動物も楽しんで取り組めるようなトレーニング手法をご提案している。 https://dingo.gr.jp


※本ブログは、大切な家族が、いつまでも健康でいてほしい。そう願うすべての方にご提案しています。個人の考えや、個体差がありますのでご参考程度にご覧ください。

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